【2022年5月20日更新!】装飾や引用を追加し、記事の内容をわかりやすくまとめました。
こんにちは、T部長です!
ブログ運営をしていると、「引用すれば他人の文章や画像を勝手に使ってもいいのかな?」と気になっている方が多いと思います。
結論からお伝えすると、この考え方は危険です。というのも、引用は「目的が正当なケース」において、「著作権法のルール」に従って行われるものだからです。
今回はブログにおける引用について「どんなケースが正当なのか?」「どんなルールを守らなければいけないのか」紹介します。
T部長
こちらの記事は次のような人におすすめ!
- ネット上の画像や情報を自身のブログに使いたい人
- 引用できるケースや条件について知りたい人
- 引用方法について知りたい人
文章・画像それぞれの引用方法をWordPressブログのスクリーンショット画像を用いて紹介します。
ブログ運営を行ううえで、引用が妥当なケースについて知っておくことは大切です。引用が妥当なケース・守るべきルールを知り、クリーンなブログ運営を心掛けてください!
当記事では、著作権法における引用とは何なのか? を解説します。引用の言葉の意味を紹介する記事ではありません。広義ではなく、ブログ運営者が知っておくべき狭義としての引用を紹介します。以上を前提にご覧ください。
目次
ブログにおける引用とは?
引用とは、目的が妥当なケースにおいて、著作権法で定められたルールを守り、他者の著作物をブログに掲載する行為のこと。
かみ砕くと、「目的が真っ当」な場合において、「ルールを守って」他の人の文章や画像をブログに載せることです。
例としては次のとおりです。
自身の意見を述べず、ただ小説の1ページを丸ごとコピペして1つの記事にする
自分なりの解釈を紹介するために小説の一節をブログに掲載する
「引用 = 他の人のもの(著作物)を自由に使うための手段」ではありません。ルールを守ることで引用が認められます。
自分の意見がなく小説の1ページをコピペすることは、著作権法のルールも守っていないため、引用と認められません。
知らないと危険!クリアすべき引用ルールは4つ
文化庁が定める引用のルールは、以下のとおりです。
(注5)引用における注意事項
引用:著作物が自由に使える場合|文化庁
他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合、すなわち引用を行う場合、一般的には、以下の事項に注意しなければなりません。
(1)他人の著作物を引用する必然性があること
(2)かぎ括弧をつけるなど、自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
(3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
(4)出所の明示がなされていること。(第48条)
(参照:最判昭和55年3月28日「パロディ事件」)
ここからは、上記4つのルールについて、ブログでの記事作成を想定してわかりやすく解説します。
1.他人の著作物を引用する必然性があること
まず1つ目のルールは、「他人の著作物を引用する必然性があること」と。わかりやすく言うと、「引用する目的が正当かどうか」ということです。
装飾を目的にネットの画像を使う
→他人の画像を使わなくても自分で用意できるため、必然性はない
自身の考えを証明する目的で外部の研究データをブログに使う
→目的を証明するために必然性あり。ブログ記事に説得力がつき、読者のためにもなります。
以上をふまえ、自身のブログで掲載する引用が、本当に「必然性があるのか?」を考え、掲載しましょう。
2.自分の著作物と引用部分とが区別されていること
2つ目のルールは、「自分の著作物と引用部分とが区別されていること」です。これは引用部分を一目でわかるようにしましょう」という意味です。
ブログの場合は、次のような「blockquoteタグ」を使用して引用部分をわかりやすくするのが一般的です。
引用文はこちらに入力
引用元はこちらに入力
blockquoteタグの具体的な使い方は記事後半で解説しています。手順をどおりに行えばだれでも簡単に使えます。
3.自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること
3つ目のルールは、「自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること」というものです。
ブログの引用とは他者の画像や情報を補完目的で使います。つまり、あなたのブログ記事をメインとし、引用部分はサポートであるという意味です。
ネットから引用した情報や画像がブログ記事の大半を占めた場合、主従関係は逆転しています。
この場合「引っ張ってきた情報がメイン、あなたのブログ記事がサポート」になるため、引用とは言えません。
4.出所の明示がなされていること
最後のルールは、「出所の明示がなされていること」というもの。つまり、「引用した文章や画像をどこから引っぱってきたか」を記載すればOKです。
ブログによって出所の書き方はさまざま。ルールはありませんが、後述する書き方がおすすめです。
著作権の侵害で注意すべき3つのリスク
引用に当てはまるのは、「著作権法のルール」を守った場合のみです。もし、ルールを満たさず他者の著作物を使うと、著作権の侵害に該当します。
著作権の侵害として訴えられた場合のリスクは、次のとおりです。
それぞれのリスクについて、ひとつずつ解説します。
1.損害賠償を請求されるリスクがある
著作権の侵害として訴えられると、損害賠償を請求される可能性があります。
著作権法第114条によって定められていて、賠償金額を減らすこともできないので覚えておきましょう。
第百十四条 著作権者等が故意又は過失により自己の著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において、その者がその侵害の行為によつて作成された物を譲渡し、又はその侵害の行為を組成する公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行つたときは、その譲渡した物の数量又はその公衆送信が公衆によつて受信されることにより作成された著作物若しくは実演等の複製物(以下この項において「受信複製物」という。)の数量(以下この項において「譲渡等数量」という。)に、著作権者等がその侵害の行為がなければ販売することができた物(受信複製物を含む。)の単位数量当たりの利益の額を乗じて得た額を、著作権者等の当該物に係る販売その他の行為を行う能力に応じた額を超えない限度において、著作権者等が受けた損害の額とすることができる。ただし、譲渡等数量の全部又は一部に相当する数量を著作権者等が販売することができないとする事情があるときは、当該事情に相当する数量に応じた額を控除するものとする。
引用:著作権法|e-Gov法令検索
引用に関する損害賠償は、文章や画像の使用料(ライセンス料)として請求されるケースがほとんどです。
2.刑事罰を科されるリスクがある
刑事罰を科される危険性があるというのも、著作権の侵害によるリスクのひとつです。
仮に、画像を勝手に使われたブログ運営者(著作権者)が告訴されると、以下のような罰を科される可能性があります。
- 最大10年の懲役
- 最大1,000万円の罰金
これらは、著作権法第119条で規定されている罰則です。著作権の侵害で訴えられた場合は上記のいずれか、もしくは両方とも科される可能性があります。
第百十九条 著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者(第三十条第一項(第百二条第一項において準用する場合を含む。第三項において同じ。)に定める私的使用の目的をもつて自ら著作物若しくは実演等の複製を行つた者、第百十三条第二項、第三項若しくは第六項から第八項までの規定により著作権、出版権若しくは著作隣接権(同項の規定による場合にあつては、同条第九項の規定により著作隣接権とみなされる権利を含む。第百二十条の二第五号において同じ。)を侵害する行為とみなされる行為を行つた者、第百十三条第十項の規定により著作権若しくは著作隣接権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者又は次項第三号若しくは第六号に掲げる者を除く。)は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
引用:著作権法|e-Gov法令検索
もし仕事で著作権の侵害を起こした場合、該当者だけでなく会社にも罰則が科されます。
- 最大3億円の罰金
このように、科される罰は決して甘くありません。
3.ブログ閉鎖を求められるリスクがある
著作権を侵害するとと、罰金や罰則だけでなくブログの閉鎖を求められる可能性があります。これは、著作権法第112条で定められているとおり、著作権を侵害された人は「差止め」ができるためです。
第百十二条 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、その著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する者又は侵害する恐れがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
引用:著作権法|e-Gov法令検索
簡単に伝えると、「著作権を侵害されたから、そのブログはもう閉鎖してほしい」と警告が入る可能性があります。
もし、他人の画像や文章をブログから削除したとしても、差止めを求められる可能性は十分にあります。「1度ルールを破ったから、もう1回するかもしれない」と判断されるためです。
ブログを閉鎖されるリスクを避けるためにも、著作権には最新の注意を払いましょう。
ブログでの引用(出所)の書き方を具体例とともに解説!
ブログで引用を行う際は、「blockquote」タグを使えばOKです。
ここからは、WordPressブログ(ブロックエディター)によるblockquoteタグの使い方を、スクリーンショットを用いて解説します。
①「+」をクリックします。
②に「引用」と入力し、③の「引用」を選択します。
「引用を追加」に、引用したいテキストを入力します。
画像をブログに引用したい場合は、下矢印をクリックし「インライン画像」から画像を選択します
画像が入ったら「幅」に値を入力し、大きさを調整します。
引用したい文字や画像を入れたら、次に「引用元を追加」に引用元サイトを記載します。
引用元の記載方法は、「左側に記事タイトル or 見出しタイトル」「右側にサイト名」を記載すれば問題ありません。
本が引用元の場合は、「左側に本の名前」「右側に著者名」を書けばOKです。
引用元がWEBサイトなら、 引用元にリンクをつけましょう。
引用元を選択して「リンクボタン」をクリックします。
引用元のURLを入れ、Enterを押します。
「新しいタブで開く」場合は該当項目をONにしてからEnterを押します。
手順は多く感じますが、実際にやってみると1分以内で完了するほど簡単な作業です。
自身のブログで引用する際は、ぜひ参考にしてみてください!
引用を用いたケースを5つ紹介
ここからは、「引用が妥当なケース」と「引用には該当しないケース」を計5つ紹介します。
- 自身の解釈を紹介することを目的とした歌詞の掲載
- サービス登録の手順紹介を目的としたWEBサイトのスクショの掲載
- 自身の考えを証明することを目的としたテキスト(WEBや書籍)の掲載
- 装飾などを目的とした画像素材の掲載
- ツイッターなど、SNSの投稿の掲載
1つずつわかりやすく解説します。
引用が妥当なケース
1.歌詞の掲載
歌詞の掲載は引用が妥当なケースの1つです。ただ、目的が正当でなければ引用にはあたりません。
歌詞の引用の妥当性は、次の例が参考になります。
”歌詞の一文を引用”して自分の感想や考えを説明する
自身の考えは一切述べず、歌詞を丸ごとコピペする
利益を上げることを目的に歌詞を掲載する
以上のように営利目的やコピペのみの掲載以外は、歌詞の掲載は引用が妥当なケースが多いといえます。
2.スクリーンショットの掲載
WEBサイトのスクリーンショットをブログに掲載するのも、引用が妥当なケースの1つとして挙げられます。
スクリーンショットの引用の妥当性は、次の例が参考になります。
WEBサイトのスクリーンショットを用いて手順を説明する
「好きなブログ」「おすすめブログ」をスクリーンショットを用いて紹介する
さまざまなサイトのスクリーンショットを集めて貼るだけ
手順を掲載するために必要、または読者にとって有益な情報を提供できる場合の引用は、妥当性があるといえます。
しかし、他のWEBサイトからのスクリーンショットだけで構成された記事は主従関係が逆転しています。そのため引用に該当しません。
3.テキスト(WEBや書籍)の掲載
歌詞やWEBサイトのスクリーンショットと同じく、「テキスト(WEBや書籍)」の掲載も、引用が妥当なケースの一例です。
テキストの引用の妥当性は、次の例が参考になります。
「こういったデータがあるから自分は正しいと思う!」
など、自身の考えを証明する目的でテキストを掲載する
「この一文が衝撃的だった!」のような紹介目的
他サイトの記事全文をコピペだけしてアップ
小説の一章を書き写して、そのままアップ
自分の主張の証明や、テキスト自体の紹介以外は、出所を記載しても基本的には引用とは認められません。
他のサイトや本のテキストをコピペをして、まるごと自分のブログに貼り付けると著作権の侵害で訴えられる可能性もあります。絶対にやめておきましょう。
引用が妥当ではないケース
4.画像素材の掲載
「引用すれば画像素材もブログに載せていいのかな?」と気になっている人も多いかと思います。
結論を言えば、基本的に画像素材の掲載は引用にあたりません。画像素材は引用が妥当と呼べるケースがほとんどありません。
こちらの画像を使うために引用元を掲載したとしても、引用が妥当とはいえません。
よくあるのが、Googleの画像検索などで拾ってきた画像をブログに載せるケース。この場合、「自分で撮ったり作ったりできる」と見なされてしまいます。
画像素材の掲載は必然性がないと判断されるため、引用にはなりません。
5.SNSの投稿の掲載
最後に紹介するのは、他人のSNSの投稿をブログに掲載するケースです。このケースに関しても、基本的に引用には該当しません。
引用とは「目的が正当」なケースにおいて、「著作権法のルール」に従って行われるもの。画像素材と同じく、SNSの投稿も「自分で用意できる」と見なされるため、引用と認められません。
とはいえ、ブログに他人の投稿を掲載できない訳ではありません。これは、SNSの利用規約においてブログなどへの投稿の掲載が認められているためです。
利用規約の範囲内であれば、他人のSNSの投稿をブログに掲載できます。
T部長
SNSの投稿をブログに掲載する際は、ぜひ活用してみてください!
フリー素材を活用しよう!注意点を4つ紹介
お伝えしたとおり、基本的に他者の画像を引用するのは妥当性がありません。
そこでおすすめなのが、フリー素材の活用です。フリー素材とは、利用規約の範囲内に限り無断で使用できる画像のことです。
以下にて、一般的な利用規約をまとめています。
1.クレジット表記が必要か
クレジット表記とは、画像の撮影者やサイト名を表すもの。
利用規約で必要としている場合は、出所と同じく画像の右下に記載するのが一般的です。
フリー素材であっても、クレジット表記が必要なものは必ず掲載しましょう。
2.商用利用ができるか
商用利用が可能かどうかも、フリー素材を使う際は確認しましょう。
アフィリエイトブログ(収益が発生するブログ)でのフリー素材の使用は、立派な商用利用です。
商用利用を認めていないフリー素材を使用すると、規約違反に該当してしまうので注意してください。
3.モデルリリースの有無
また、モデルリリースの有無もチェックしておくことをおすすめします。
モデルリリースとは、モデル(被写体)が肖像権の使用を許可したことを証明する書類のこと。仮にモデルリリースがない画像を使うと、肖像権に関するトラブルへ発展してしまう可能性があります。
4.画像加工は可能か
そして、ブログにフリー素材を使用する際は、画像加工ができるかも確認してください。加工ができれば、よりあなたのブログに合った画像にカスタマイズできます。
フリー素材を扱うおすすめのサービスは、以下の記事でまとめています。どれも安心して使えるサービスなので、画像探しの際はぜひ参考にしてみてください!
【厳選】ブログに使えるフリー素材・無料画像のおすすめサイト11選まとめ
今回は、ブログへの引用について、知っておくべきルールや出所の書き方などを紹介しました。
「正当な目的」において、「著作権法のルール」を守った場合に限り、引用に該当するので覚えておきましょう。
では、今回の内容をおさらいします。
- 引用とは「目的が正当」なケースにおいて「著作権法のルール」に従って行われるもの
- 引用には守るべきルールが4つある
- ブログでの引用はblockquoteタグを使うだけ
- 画像の引用には要注意!フリー素材の活用がおすすめ
引用かどうかの判断基準は曖昧です。著作権法でルールが定められているものの、判断しきれないことも多々あります。
場合によっては、引用のルールを守っていても、著作権の侵害として訴えられることも。
そこでおすすめなのが、お問い合わせページ(機能)をしっかり設けておくこと。
「著作権には十分に注意していますが、何かあればご連絡ください」といった姿勢でいれば、トラブルに発展することはそう多くないと思います。
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