【2025年7月4日更新】情報を更新しました。また、補足コンテンツとしてFAQ(よくある質問)を追加しました。
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初心者 | (4.0) |
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難しさ | (2.5) |
こんにちは、編集長のカワウソです!
「アクセス解析」と聞いて、「なんだか難しそう……」と感じていませんか?
アクセス解析は、ホームページでより高い成果を得るために、必要な取り組みです。
そこで今回は、初心者の方向けに、アクセス解析の目的やポイントを分かりやすく解説します。

カワウソ
この記事は次のような人におすすめ!
- 最近ホームページを開設した人
- アクセス解析の基本を知りたい人
- ホームページの成果を上げたい人
この記事を読めば、アクセス解析の基礎知識はもちろん、ホームページを改善するときの流れ(手順)も分かります。
記事の後半では、無料のアクセス解析ツールも紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
それではどうぞ!
アクセス解析とは
アクセス解析とは、ホームページに訪れたユーザーのデータを取得して、解析することです。
「アクセス解析ツール」を導入すれば、簡単にユーザーのデータを取得できます。
たとえば、以下のような情報が分かりますよ。

アクセス解析の目的
アクセス解析の目的は、ホームページの成果を上げるために改善点を見つけることです。
リアル店舗なら、商品が売れなくても、来店したお客様の「特徴」や「行動」に目を向ければ、改善点を探れます。
たとえば、多くのお客様が手に取っているにも関わらず、売れない商品があるとします。
その場合、「商品の魅力が十分に伝わっていない」と推測することが可能です。
「POP(店内広告)」や「サンプル品」を置けば、商品の魅力を伝えられるでしょう。
それでも商品が売れなければ、接客を通してその理由を探ることも可能です。
一方、ホームページでは、お客様と対面する機会がないため、改善点を見つけづらいですよね。
そこで鍵を握るのが、アクセス解析です。
アクセス解析を実施すれば、ホームページの現状を把握したり、立てた仮説を検証したりできます。
詳しくは、次の「ホームページ改善の流れ」で解説しますね。
ホームページ改善の流れ
ここでは、アクセス解析を用いたホームページ改善の流れを紹介します。
イメージしやすいように、「開業したばかりのパン屋(リアル店舗)」になぞらえて解説しますね。

STEP.1 現状把握
オープンして3日目のパン屋は、「売上が思ったように伸びない」と悩んでいます。
購入顧客数は、当初目標にしていた1日300人をクリアしているため、「客単価の低さに問題がある」と判断することにしました。
- 客単価が低い
ホームページも同じで、まずは問題を把握するところから始まります。
たとえば、ホームページの目的を「申し込みの獲得」としている場合、以下のような問題を抱えることが多いです。
- 申し込み数が少ない
ホームページの申し込み数は、ユーザーがフォームを送信したときに、管理者宛てに送信される「自動通知メール」から計上できます。
もしくは、アクセス解析ツールからでも、ホームページの申し込み数は計測可能です。
まずは、現状の課題を正しく把握して、改善策を練れる状態にしましょう。
STEP.2 仮説を立てる
次に、パン屋であれば「客単価が低い」という現状から、さまざまな疑いを持つことが可能です。
- お客様一人当たりの購入点数が少ないのかもしれない
- 複数のパンを購入できない理由が「売り場」にあるのかもしれない
この疑うことを、ホームページでは「仮説を立てる」と言います。
たとえば、ホームページの「申し込み数が少ない」という課題に対しては、以下のような仮説が立てられます。
- 申し込みフォームの使い勝手が悪く、ユーザーが離脱しているのかもしれない
- そもそも申し込みフォームにユーザーが辿り着いていないのかもしれない
仮説を立てることで、「どのページをどの解析ツールで解析すれば良いか」の判断がスムーズになりますよ。
まずは疑わしいところをご自身で考えてみてください。

カワウソ
仮説を立てるには、少々知識や経験も必要です。最初はGoogle検索やChatGPTで「申し込み数 改善事例」等で調べて、似た問題の改善事例を参考にするとよいでしょう。
STEP.3 アクセス解析
いよいよアクセス解析のフェーズです。
パン屋はリアル店舗のため、「POSデータ(販売記録データ)」から平均購入点数を洗い出したり、「目」でお客様の店内行動を注意深く観察したりできます。
結果、以下の情報が得られたとしますね。
- 平均購入点数は3点
- トレーにパンを4個以上乗せるとパンが落ちそうになる
この分析結果から、「トレーの大きさや形状が原因で、4個以上購入するお客様を逃している」と判断することが可能です。
ホームページも基本は同じ。
さきほどの仮説をもとに、問い合わせフォームについて詳しく分析します。
たとえば、アクセス解析によって、以下のようなデータを取得したとしますね。

- STEP1とSTEP2のアクセス数は、それなりにある
- STEP3のページで急激にアクセス数が減っている
この場合、STEP2の「お客様情報の入力画面」で、ユーザーが離脱していると判断することが可能です。

カワウソ
このように、仮説を検証する(証拠立てる)ために用いるのが、アクセス解析の本質です。
STEP.4 改善策の実施
アクセス解析の結果をもとに、改善策を施しましょう。
パン屋の場合、以下のような改善策を実施できます。
- トレーのサイズを大きくする
- パンが落ちないように淵に高さがあるトレーにする
- 軽い材質のトレーにする
一方、ホームページでは、以下のような改善策が考えられます。
- 入力エリアには入力例を表示させ、ユーザーが迷わないようにする
- 不要な入力項目は省いて、ユーザーの入力負担を軽減する
- ヘッダーやフッターなど、他のページに遷移するリンクは削除する(離脱防止)

※このような入力フォームの最適化のことを「EFO(Entry Form Optimization)」と言います。

カワウソ
アクセス解析はあくまでもヒントです。「〇〇すれば改善するだろう」と、改善策についても、仮説を立てる必要があります。
STEP.5 改善策の評価
パン屋の場合、トレー変更後に購入点数が増えたかどうかを調べます。
再度、お客様の様子を確認するのはもちろん、POSから販売データを取得して、客観的に評価することが重要です。
ホームページも基本は同じ。
先ほどの例で言うと、「STEP2からSTEP3への遷移率が上がっているか」と「申し込み数が増えたか」を、施策の前後(同期間)で比較します。
フォームが改善されたうえで、申込数が増えているのなら、講じた施策に効果があったと判断できるでしょう。
万が一、十分な効果が得られなかった場合は、別の施策を考えます。

カワウソ
一度に複数の施策を講じると、効果のあったものを特定できません。急ぎでなければ、一つずつ試すほうがよいでしょう。
アクセス解析ツールの注意点
アクセス解析ツールには、注意点もあります。
アクセス解析ツールは、取得できるデータがじつに多いです。
「学んでから使う」という流れにすると、覚えることが多すぎて、初心者の方は挫折してしまうおそれがあります。
そもそも、アクセス解析ツールから取得できる「膨大なデータ」から改善点を見つけること自体、初心者の方にとっては、難易度が高いのです。
そのため、先に課題を抽出し、最適なアクセス解析ツールを選定したうえで、実際に使いながら覚えていきましょう。

そのほうが、検証しながら取り組めるため、アクセス解析に対する理解度も増すでしょう。
無料のアクセス解析ツールの紹介
アクセス解析ツールには、種類があります。
ここでは、初心者の方でも使いやすい、無料の人気アクセス解析ツールを紹介しますね。
Google Analytics(グーグル・アナリティクス)
『Google Analytics』は、Googleが無料で提供するホームページのアクセス解析ツールです。
アクセス解析ツールの代名詞的な存在であり、これ一つあれば基本的な部分は、ほぼ解析できます。
創業期や成長期など会社のステージを問わず、多くの企業が利用していることから、おすすめです。
たとえば、『Google Analytics』では、以下のようなデータが取得できます。
ユーザー属性
国、市区町村、言語、年齢、性別、インタレストカテゴリ(興味分野)など
テクノロジー(ユーザーの環境)
ブラウザ、デバイス カテゴリ、画面の解像度、OSとバージョンなど
集客(どこから訪問しているのか)
参照元(例:Google、Yahoo、Instagram)、メディア(例:自然流入、広告流入、SNS)など
エンゲージメント(ユーザーの反応)
・各イベントの数(例:ページの閲覧、ページ最下部までのスクロール、離脱クリック)
・キーイベント(例:キーイベントの数、セッション キーイベント率)
・各ページのデータ(例:表示回数、ユーザー数、平均エンゲージメント時間)
※『Google Analytics(GA4)』では、コンバージョンの名称が「キーイベント」に変更されました。
以下活用例です。
活用例 | |
---|---|
年齢 | (課題)高価格帯商品が売れない (仮説)ターゲットである40代~50代のアクセスが少ない? (解析)40代~50代のユーザーのアクセス数が少ない (施策)40代~50代がメインの雑誌やWebメディアの露出を高める |
デバイス | (課題)商品ページのアクセスが少ない (仮説)トップページにある商品ページへの導線が分かりにくい? (解析)トップページにアクセスしたユーザーの7割がモバイル (施策)モバイルでも確認しやすい大きさの文字やイラストのバナーに変更する |
参照元 | (課題)SNSのフォロワー数は増えているが、ホームページの申し込みが増えない (仮説)SNSからホームページへ誘導できていない? (解析)SNS経由のアクセス数がほとんどない (施策)SNSでホームページのキャンペーンを告知する |
イベント数 | (課題)アクセス数はそれなりにあるのに、申し込み数が少ない (仮説)ユーザーが申し込みフォームに辿り着いていない? (解析)トップページの申し込みフォームへのボタンのクリック数がほとんどない (施策)目立つボタンに変更し、トップページの上部に配置する |
『Google Analytics』については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
Google Search Console(グーグル・サーチ・コンソール)
『Google Search Console』は、Google検索におけるホームページの掲載順位を監視、管理、改善するのに役立つ無料サービスです。
自社のホームページに対するGoogleからの評価を確認できるので、SEO(検索エンジン最適化)に注力する企業なら、必ず導入しておきましょう。
『Google Search Console』では、具体的に以下のことができます。
項目 | できること |
---|---|
検索パフォーマンス | 「検索結果」「Discover」「Google ニュース」における表示回数、クリック数、クリック率の確認 ※レポートによっては、平均検索順位や検索クエリ(語句)も確認可能 |
インデックス作成 | インデックス登録状況の把握(エラーに対する理由の確認)、サイトマップファイルの送信、インデックス対象から外したいページの削除申請など |
エクスペリエンス | ページエクスペリエンス(ウェブに関する主な指標、HTPPS)の確認 |
セキュリティと 手動による対策 | Googleから手動による対策(検索順位の下落や検索結果からの除外などの処置)を受けていないか、セキュリティに問題がないかの確認 |
リンク | 内部リンクと外部リンクの確認 |
設定 | ユーザーの追加(権限付与)やホームページアドレス変更時のGoogleへの通知など |
以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
Microsoft Clarity

『Microsoft Clarity』は、Microsoft社が提供する無料のヒートマップツールで、ユーザーがアクセスしたページの行動を視覚的に解析することが可能です。
ヒートマップツールは、主に単体のページを改善するときに使用します。
『Microsoft Clarity』では、以下のようなことが分かりますよ。
クリック マップ
ページのどこがクリックされたか分かる。
スクロール マップ
ページのどこでユーザが離脱したか分かる。
アテンション マップ
ページのどこがよく読まれているか分かる。
たとえば、アテンション マップで「コンテンツCが熟読されている」、スクロール マップで「コンテンツCにたどり着いたユーザーは50%しかいない」と分かったとします。
この結果から、熟読されているコンテンツをより多くのユーザーに見てもらうために、コンテンツCの位置を上部に移動させるという改善施策が見出せます。

さらに、『Microsoft Clarity』ではヒートマップだけでなく、ユーザーの画面操作を録画する「レコーディング機能」も搭載されています。
実際にどのようにページが操作されているのかを映像で確認できるため、直感的かつ具体的な改善点を見つけやすくなります。
なお、ヒートマップの分析については、以下の記事を参考にしてください。
アクセス解析に関するFAQ(よくある質問)
最後に、ホームページのアクセス解析に関するFAQ(よくある質問)を紹介します。
- アクセス解析って重要なの?
アクセス解析は重要です。
アクセス解析を行うことで、「どのページがよく見られているか」「どこからユーザーが訪れているか」「どのタイミングで離脱しているか」などを可視化できます。これにより、ホームページの課題を発見したり、効果的な改善策を打ち出したりすることが可能になります。
結果として、集客力の向上やコンバージョン率の改善といった、ビジネスの成果につながるのが大きなメリットです。さらに、宣伝費や制作コストを無駄なく使え、限られた予算の中で最大の成果を出す効果もあるでしょう。
- アクセス解析、どこから始めていいか分からないけど、どうすればいい?
最初はすべてのデータを見ようとせず、「ホームページに何人来ているか」「どのページがよく見られているか」「どこから来ているか」といった基本的な情報を見るだけでも十分です。
まずはこれらの数字を週や月ごとに確認し、「前回と比べて増えているか、減っているか」「急に変化があったページはあるか」をチェックしてみましょう。
そこから、「よく見られているページに関連する情報を増やす」「集客に貢献している参照元(流入経路)を強化する」といった小さな改善につなげていくのがおすすめです。
- アクセス解析でどこまで分かるの?
どこまで分かるかは、アクセス解析ツールによってさまざまです。
代表的な『Google Analytics』では、主に以下のようなことが分かります。- ユーザー数
- ユーザーの属性(国、市区町村、言語、年齢、性別など)
- ページの表示回数
- 参照元/メディア(例:google/organic、yahoo/cpc)
- エンゲージメント率、直帰率
- 滞在時間
- キーイベント数(例:お申し込み、資料請求)
これらを分析することで、ホームページやWeb広告の改善につなげられます。
エンゲージメント率、直帰率、滞在時間については、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
まとめ
今回の記事では、アクセス解析の基礎知識はもちろん、ホームページ改善の流れを解説しました。
まずはホームページの課題を抽出し、目的に合うアクセス解析ツールを導入しましょう。
- アクセス解析とは、ホームページに訪問したユーザーのデータを解析すること
- アクセス解析の目的は、成果を出すためにホームページの改善点を見つけること
- アクセス解析は、現状把握→仮説→アクセス解析→施策実施→評価の順に行う
- アクセス解析ツールは、覚えてから使うのではなく、使いながら覚える
- アクセス解析ツール選びに迷ったら、まずは「Google Analytics」がおすすめ
アクセス解析により、ホームページが改善できたら、それがノウハウとして蓄積されていきます。
今後の施策を検討するときに、役立つことが多いので、積極的に取り組んでみてください。
それでは、より高い成果が得られるホームページに改善されることを期待しています。
以上、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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