こんにちは、編集長のカワウソです!
「静的サイト」や「動的サイト」という言葉を聞いたことはありますか?
ホームページには静的サイトと動的サイトがあり、自社のホームページを制作する場合、どちらかを選ぶ必要があります。
ただ、初心者の方が予備知識なしに選ぶのは困難です。
そこで、この記事では「静的サイト」と「動的サイト」の違いを解説します。
カワウソ
この記事は次のような人におすすめ!
- はじめてホームページを作る人
- 静的サイトや動的サイトの違いを知りたい人
- それぞれのメリットやデメリットを知りたい人
- どちらがおすすめか知りたい人
この記事を読めば、「静的サイト」と「動的サイト」の違いが分かるだけでなく、自社のホームページに合うのはどちらか判断できるようになります。
それではどうぞ!
目次
静的サイトと動的サイトの違い
ここではそれぞれの特徴を紹介したのち、ホームページ初心者が制作段階で知るべき決定的な違いについて解説します。
静的サイトとは

静的サイトとは、「誰が」「いつ」「どこで」見ても同じ情報が表示されるホームページのことです。
たとえば、東京に住む20歳のAさんと、大阪に住む60歳のBさんが同じサイトにアクセスしても、同じ情報が表示されます。
動的サイトとは

動的サイトとは、アクセスした「ユーザー」「時間」「場所」など特定の条件に応じて、異なる情報を自動で表示するホームページのことです。
さきほどの例で言えば、AさんとBさんがアクセスした際、それぞれ異なる情報が表示されます。
たとえば、以下のような機能を持ったページが「動的」と言えます。
- 会員登録ページ(マイページ)
- お問い合わせフォーム
- 予約フォーム
- 掲示板
- サイト内検索
たとえば、一般的な会員登録ページではユーザーは以下の手順を踏みます。
- STEP.1 会員情報の入力
- STEP.2 確認画面
- STEP.3 仮登録完了
- STEP.4 メールアドレス認証
- STEP.5 マイページにログイン
「会員情報の入力」のあとに表示されるのは、その内容に応じた「確認画面」です。また、「メールアドレスの認証」が済むと、「Aさん専用のマイページ」、「Bさん専用のマイページ」が表示されます。
以後、ホームページの行動履歴に応じた内容がそれぞれの「マイページ」に表示されるようになります。
これらのページは「自動」かつ「リアルタイム」に作成されています。

静的サイトでは「自動かつリアルタイムにページを作成する」ことはできませんが、動的サイトでは可能です。
制作方法と仕組みの違い

静的サイトと動的サイトではホームページの制作方法が異なります。
- 静的サイト … 「HTML」と呼ばれる言語を用いて制作される
- 動的サイト … 「WordPress」を用いて制作されることが多い
静的サイトの制作に用いるのは、基本的に「HTML(読み方:エイチ・ティー・エム・エル)」という言語です。
ユーザーからアクセスがあった際には、このHTMLファイルをそのまま提供するため、サイトは同じものが表示されます。これが静的サイトの仕組みです。
動的サイトの多くは「WordPress(読み方:ワードプレス)」という無料のソフトウェアを用いて制作します。
WordPressはCMS(読み方:シー・エム・エス)の一種で、ホームページ制作・更新の管理ツールです。Web制作スキルが必要でないため、初心者でも簡単にホームページを制作できます。
WordPressを用いて作られた動的サイトでは、ユーザーからアクセスがあった際に、毎回ページを作成し、その情報をユーザーに届けます。これにより、ユーザーや時間に応じて異なるページが表示される仕組みです。
ホームページの作り方の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

静的サイトと動的サイトのメリットとデメリット
ここからは静的サイトをHTML、動的サイトをWordPressと同義に捉えて、解説します。
静的サイト(HTML) | 動的サイト(WordPress) | |
メリット |
|
|
デメリット |
|
|
静的サイト(HTML)のメリット
- ページの表示スピードが速い
- セキュリティ性が高い
- サーバーがダウンしにくい
ページの表示スピードが速い

静的サイト(HTML)では、アクセスした際にページがすぐに表示されます。これはすでに用意されたページを表示させるだけのため、複雑な仕組みを必要としないからです。
ページの表示スピードが速いと、ユーザーにストレスを与えにくいため、ホームページからの離脱を抑えられます。
表示スピードの速さは、検索エンジンの検索結果で上位表示するための施策であるSEO(エス・イー・オー)にも貢献します。
検索エンジンであるGoogleは、公に「ページ表示速度は検索結果のランキング要素に入る」と名言しています。
セキュリティ性が高い
静的サイト(HTML)は動的サイト(WordPress)に比べると、セキュリティが優れています。
ホームページにはさまざまなセキュリティリスクが存在するのです。中にはページを改ざんしたり、個人情報を盗み取ったりする悪質なものもあります。
簡単なセキュリティ対策を施しておけば、それ以外の高度な対策は基本的に必要ありません。
サーバーがダウンしにくい
静的サイト(HTML)は、サーバーに負荷がかかりにくいシンプルな構造です。そのため、動的サイトと比べると大量アクセスに強いと言えます。
ホームページに多くのユーザーが一斉にアクセスしすると、ホームページを格納しているサーバーに負荷がかかるのです。ページが表示されるまでに時間を要する場合があります。
最悪の場合、ページが表示されなくなるのです。これを「サーバーダウン」と言います。
静的サイト(HTML)のデメリット
- 制作や更新の難易度が高い
- ユーザーごとに異なる情報を表示できない
- 情報をリアルタイムに更新できない
制作や更新の難易度が高い
静的サイト(HTML)はホームページの制作や更新の難易度が高めです。そのため、初心者向きではありません。
理由は以下のとおりです。
- 最低限の知識とスキルが必要
- 制作ソフトやFTPソフトが必要
- 時間がかかり、挫折しやすい
最大のハードルとなるのが、制作スキルの習得です。多くの方が難しいと感じます。
仮にスキルがあったとしても、ソフトを購入したり、完成までに時間がかかったりするため、途中で挫折する人もいるのです。
条件によって異なる情報を表示できない
静的サイト(HTML)は、「ユーザー」「時間」「場所」といった特定の条件をもとに異なる情報を表示できません。
たとえば「お問い合わせフォーム」の確認画面のように、「ユーザーの入力内容に応じたページ」の自動表示ができないのです。
技術的には、静的サイトの中に「動的なページ」を組み込めば実現できます。
ただ、「PHP(ピー・エイチ・ピー)」などのプログラミング言語を用いて制作する必要があり、HTMLに比べて制作難易度は高めです。
情報をリアルタイムに更新できない
静的サイト(HTML)は、管理者がページを更新しない限り、情報が更新されません。
たとえば、FX口座を販売する会社がホームページ上で為替レートを表示させたいとします。
静的サイト(HTML)では為替レートを確認したのち、手作業でホームページを更新する必要があるのです。
更新するためには担当者が必要になり、更新する間隔が短かければ短いほど作業量が増えます。
かといって更新間隔を長くすると、現実の取引価格と差異が出てしまうでしょう。結果クレームの発生も考えられます。
実質、静的サイト(HTML)ではページの情報をリアルタイムに更新できないと考えたほうがよいでしょう。
動的サイト(WordPress)のメリット
- 初心者でも制作や更新が簡単
- 動的なページも簡単に実装可能
- コンテンツの量産に向いている
初心者でも制作や更新が簡単
WordPressなどのCMSを使えば、初心者でも簡単にホームページを制作できます。
- web制作スキルが必要ない
- 良質なテーマ(テンプレート)が豊富
- すぐに作れて、更新もラク
WordPressならHTMLのようなWeb制作スキルが必要ありません。
また、テーマ(テンプレート)の使用により、初心者でも完成度の高いホームページが簡単に作れます。
更新も容易です。WordPressにログインして情報を修正するだけで、すぐにホームページに反映できます。
動的なページも簡単に実装可能

WordPressの場合、簡単に動的なページ(機能)が作れます。
テーマ(テンプレート)によっては最初から「お問い合わせフォーム」のページが実装されています。
また、プラグインと呼ばれる拡張機能をインストールすれば、「会員登録」や「予約フォーム」などの機能の追加も簡単です。
これらを静的サイト(HTML)で実装すると、高額な費用がかかります。しかし動的サイト(WordPress)なら無料、もしくは費用を抑えられるのです。
コンテンツの量産に向いている
近年、ホームページの集客手段として、ブログを運営する会社が増えました。ブログは専門性のあるコンテンツの量産に向いています。
ほとんどの場合、「ブログ」は動的サイト(WordPress)を指します。
というのも、静的サイト(HTML)であれば、記事ごとにHTMLファイルの作成が必要です。そのため、記事を公開するまでに時間やコストがかかります。
しかし、動的サイト(WordPress)は「b2/cafelog」というブログ型のソフトウェアをベースに開発されたため、短時間で簡単に記事(ページ)を作成できるのです。
動的サイト(WordPress)のデメリット
- ページの表示スピードが速い
- サーバーダウンのリスクが高い
- セキュリティリスクが高い
ページの表示スピードが遅い
動的サイト(WordPress)は静的サイト(HTML)に比べて、ページの表示スピードが遅くなる傾向にあります。
これは、静的サイトが「すでに用意されたページを表示させるだけ」なのに対し、動的サイトは「都度ページを生成するプロセスが生じる」ためです。
サーバーダウンのリスクが高い
動的サイト(WordPress)は静的サイト(HTML)に比べて、ページを表示する際の負荷がかかります。アクセスが集中した場合にサーバーがダウンするリスクが高いのです。
セキュリティリスクが高い
WordPressは世界No.1のシェアを誇るCMS(※)ですが、利用者が多く、悪意のある者から狙われやすいとも言えるのです。
※2021年9月時点の世界のCMSシェア一覧

出典:Usage statistics of content management systems| W3 Techs
ほかにも、プログラム構造を公開しているオープンソースCMSである点、無料である点も原因と言われています。
そのため、静的サイト(HTML)より、セキュリティリスクは高めです。
静的サイトか動的サイトどちらがよい?シーン別に紹介
メリット・デメリットをふまえ、サイト制作時に想定されるシーンごとに、どちらがおすすめなのか紹介します。
項目 | 静的サイト(HTML) | 動的サイト(WordPress) |
制作・更新 | × | 〇 |
条件によって異なる情報を表示 | × | 〇 |
ページの表示速度 | 〇 | △ |
サーバーへの負担 | 〇 | △ |
セキュリティ | 〇 | △ |
ホームページの制作・更新コストを抑えたい
創業期であれば、ひとまず名刺程度のホームページがあればよいと考える人もいます。なるべくコストを抑えて制作したいと考えるでしょう。
この場合、動的サイト(WordPress)がおすすめです。WordPressは無料で、ホームページの制作・更新が容易です。
Web制作スキルがない初心者でもテーマ(テンプレート)やプラグインを使えば、簡単に高品質なホームページを制作できます。仮にWeb制作会社に外注しても、更新は自社で対応可能です。
反対に、静的サイト(HTML)はホームページの制作・更新に手間がかかるため、結果的にコストがかかります。
あとで困らないホームページを作りたい
動的サイト(WordPress)であれば、あとから動的なページ(条件によって異なる情報を表示)が必要になった際に簡単に追加できます。
静的サイト(HTML)でホームページを構築すると、あとから動的なページが必要になった際に、都度システムの開発が必要です。時間もコストもかかります。
セキュリティ対策を重視したい
セキュリティ対策を重視したいなら、静的サイト(HTML)がおすすめです。
静的サイト(HTML)は動的サイト(WordPress)より安全性は高めです。
動的サイト(WordPress)でも、セキュリティ対策は可能ですが、WordPress自体をアップデートする手間が生じます。
そのため、開設当初から将来的にも動的ページが必要ないと判断できるなら、静的サイト(HTML)のほうが、セキュリティ管理もラクです。
カワウソ

よくあるご質問
最後に、よくあるご質問をまとめました。静的サイトか動的サイトのどちらがよいか迷っている方は、以下のFAQも参考にしてください。
Web制作会社に静的サイトでのホームページ制作をすすめられました。
静的サイトで作ったほうがよいのでしょうか?
なぜ静的サイトによる制作がよいのか、まずはWeb制作会社にしっかりと確認してください。
この記事でも紹介したように、静的サイトには特有のメリットが存在します。作ろうとしているホームページが静的サイトの強みと一致するのであれば、静的サイトも候補です。
ただし、静的サイトを更新するにはWeb制作スキルが必要になります。自社にHTMLなどのWeb制作スキルを持った人材がいるかあらかじめ確認してください。
自社にWeb制作スキルを持った人材がいなければ、WordPressでのホームページ制作をおすすめします。WordPressならWeb制作スキルを持っていない人でもホームページの更新が可能です。
静的サイトは画面が動かないサイトで、動的サイトはアニメーションがあるサイトだと紹介されているサイトがありました。
動的サイトを「アニメーションのような動きのある表現を含むサイト」と紹介しているサイトもあります。ただし「アニメーションのような動き」はあくまでも、ページの表面上の動きでしかありません。
静的サイトは「誰がいつ、どこで見ても同じ情報が表示されるホームページ」、動的サイトは「アクセスしたユーザー、時間、場所など特定の条件に応じて、異なる情報を自動で表示するホームページ」です。
初心者が理解しておきたいのは、それぞれホームページの制作方法が異なる点です。制作方法が異なれば、更新方法も変わってくるため、のちのホームページ運用に影響が出ます。
静的サイトはHTMLという言語で制作されるため、更新時にもWeb制作スキルが必要になります。動的サイトはWordPressというCMSで制作されることが多く、Web制作スキルがなくても更新可能です。
動的サイトを作りたいのですが、ページの表示スピードやセキュリティについて心配しています。
ページ表示スピードについて、WordPressで複雑な機能を用いない限り、そこまで気にする必要はありません。
セキュリティについて、動的サイト(WordPress)は静的サイト(HTML)に比べると手間がかかりますが、WordPressを最新の状態にアップデートすれば、大抵の問題は解決できます。
世界の43%のホームページがWordPressで構築されています。よほど特殊な機能を実装しない限り、致命的な問題を抱える可能性は低いです。
カワウソ
まとめ
この記事では、「静的サイト」と「動的サイト」の違いを解説しました。
- 静的サイトは、「誰が」「いつ」「どこで」見ても同じページが表示される
- 動的サイトは、人や時間など条件によって異なるページが自動で表示される
- 主に、静的サイトはHTML、動的サイトはWordPressで制作される
- 静的サイトはセキュリティ、動的サイトは更新性が優れているが、デメリットもある
- 初心者には、Web制作スキルが不要なWordPress(動的サイト)がおすすめ
WordPressは初心者にとって扱いやすいホームページ管理ツールです。
「動的なページが必要ない」といった理由で、ホームページを静的サイト(HTML)で制作しようと考えている方にもおすすめできます。
それでは、素敵なホームページの完成を祈っております。
以上、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ホームページの開設を検討している方へ
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