この記事のレベル
| 初心者 | (3.5) |
| 重要度 | (4.0) |
| 難しさ | (2.5) |
こんにちは、編集長のカワウソです!
「ホームページのバックアップのやり方が分からない……」と悩んでいませんか?
ホームページは稀に、急に表示されなくなるなどの不具合が発生することがあります。
そんな万が一のときに、ホームページを以前の状態に復元するために、定期的にバックアップを取得しておくことが重要です。
そこで今回は、初心者の方でもできる簡単なホームページのバックアップ方法を解説します。
カワウソ
この記事は次のような人におすすめ!
- 初めて企業ホームページを運営する人
- WordPressのホームページを運営する人
- プラグイン『BackWPup』の使い方を知りたい人
この記事を読めば、ホームページのバックアップを取得するだけでなく、復元もできるようになります。
それではどうぞ!
ホームページのバックアップとは
ホームページのバックアップとは、ホームページを構成するすべてのデータ(ファイルやデータベース)を複製し、別の場所に保存しておくこと。

例えるなら、大切な書類のコピーをとっておくようなものです。
万が一、ホームページが表示されなくなったり、改ざんされたりしても、バックアップデータがあれば、元の状態に復元できます。
バックアップは、ホームページを安心して運営するために不可欠な対策です。
ホームページのバックアップが重要な理由
ホームページの運営は、常にさまざまなリスクにさらされています。
以下がその代表例です。
- 人為的なミス:(例)誤って重要なデータを削除・変更してしまう
- システムの不具合:(例)WordPress、テーマ、プラグインなどの不具合
- 第三者からの攻撃:(例)不正アクセスによるマルウェア感染や改ざん被害
CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)の一種で、HTMLやCSSなどのWeb制作スキルがなくても、簡単にホームページの作成や更新ができる無料のシステムのことです。
デザインテンプレートの「テーマ」や拡張機能の「プラグイン」を使えば、初心者の方でも完成度の高いホームページが作れます。
これらが発生すると、前述のとおり、ホームページが表示されなくなったり、悪意のある第三者の攻撃によって改ざんされたりするおそれがあるのです。
バックアップを取っておけば、このような最悪の事態が起きても、短時間でホームページを元の状態に復元できます。

ビジネスや運営上の損失を最小限に抑えるためにも、バックアップは重要です。
ホームページのバックアップを取るべきタイミング
ホームページのバックアップデータは、のちほど解説する「自動バックアップ」により、毎日取得しておくのが基本。
自分では想像しない、思わぬタイミングでトラブルが起きてしまうことがあるためです。
なお、以下の作業においては、事前に「手動バックアップ」を取っておくと、さらに安全です。
それぞれ解説します。
FTPでサーバーにアクセスするとき
FTP(File Transfer Protocol)とは、ファイルをサーバーにアップロードしたり、サーバーからダウンロードしたりするための仕組みのことです。
ホームページをHTMLやCSSで作る方は、そのファイルをサーバーにアップロードするときに、「FTPソフト」やレンタルサーバーの「ファイルマネージャ(WebFTP)」を使います。
WordPressでホームページを作る場合、基本的にはFTP操作は不要です。
しかし、何かしらの理由で、サーバー上のファイルを直接編集する必要がある場合は、FTPソフトやファイルマネージャを使うことがあるでしょう。
FTPソフトやファイルマネージャでサーバーにアクセスするときに、誤って重要なファイルを削除してしまうリスクがあるため、事前のバックアップを強くおすすめします。

WordPress、テーマ、プラグインをアップデートするとき
WordPress、テーマ、プラグインは定期的にアップデートする必要があります。
新しい機能が追加されたり、既知の脆弱性(セキュリティホール)に対応したりするために、定期的に開発元から更新データが配布されるためです。
ただし、アップデートによって、WordPress、テーマ、プラグインの間で互換性の問題が起こると、不具合が起こる場合もあります。その結果、ホームページが表示されなくなったり、WordPressにログインできなくなったりすることがあるのです。

原因を特定したり、不具合に対する修正情報が開発元から配布されたりするのには、一定の時間がかかります。
そのため、その間ホームページを正常に運営するためにも、事前にバックアップを取っておくことが重要です。
難易度やリスクが高いカスタマイズをするとき
難易度やリスクが高いカスタマイズをするときも、必ずバックアップを取っておきましょう。
たとえば、WordPressでテーマ自体をカスタマイズするときは、PHPコードを編集することになります。
ホームページやWebアプリケーション開発などに使われるプログラミング言語「PHP」で書かれたプログラムのこと。フォームの確認画面やログイン画面など、ユーザーごとに内容が異なる「動的ページ」を作れます。WordPressは主にPHPで作られています。
そもそも初心者の方であれば、PHPコードの編集は難易度が高いため、基本的にはおすすめしません。
とはいえ、WordPressのカスタマイズ情報をいろいろと調べていると、「特定のコードを追加するだけの簡単操作」といったように、案内されているものもあるでしょう。
それ自体が簡単な作業でも、追加する箇所を間違ったり、ほかの重要なコードを削除してしまったりすると、ホームページが表示されなくなったり、WordPressにログインできなくなったりすることがあります。

プログラムはコードを1文字間違えただけで機能しなくなるもの。
見た目として大きな変化はなくても、じつはトラブルに発展しているおそれがあるのです。
カスタマイズの必要性を見極めたうえで、どうしてもやむを得ない場合は、あらかじめバックアップを取っておくことが重要です。
ホームページのバックアップで取るべきデータ
ホームページを復元しようとしても、必要なデータがなければできません。
そのため、あらかじめ復元するのに、どんなデータが必要かを知っておきましょう。
バックアップで取るべきデータは、ホームページの作り方によって異なります。
たとえば、HTMLやCSSでホームページを作る場合、公開するためにサーバーにアップロードしたファイルのすべて(html、css、js、img、phpなどのファイル)がその対象です。
WordPressの場合は、大きく分けて「Webデータ」と「MySQLデータベース」のバックアップが必要です。
| 項目 | データの種類 | データの中身 |
|---|---|---|
| Webデータ | ファイル | WordPress本体、テーマ、プラグイン、画像、動画などのファイル |
| MySQL データベース | データベース | 投稿や固定ページのタイトルや本文(コンテンツ)、ユーザー情報(ログイン情報)、各種設定など |

よくあるのが、「Webデータ」はバックアップを取っていたが、「MySQLデータベース」は忘れていた……といったケースです。
「Webデータ」のバックアップだけがあっても、「MySQLデータベース」のデータがなければ、ホームページの中身であるコンテンツが正しく復元されないため、注意しましょう。
なお、MySQLやコンテンツについては、以下の記事で詳しく解説しています。
ホームページのバックアップ方法は2種類
ホームページのバックアップ方法は、主に以下の2種類です。
初心者の方におすすめなのは、操作が簡単な「レンタルサーバーの自動バックアップ」です。
ただし、レンタルサーバーのバックアップ機能も完璧ではありません。
データが正しく取れていなかったときのことも考え、「WordPressのプラグイン」でもバックアップを取っておくと、より安心できます。
それではそれぞれ詳しく解説します。
レンタルサーバーのバックアップ機能
多くのレンタルサーバーには、バックアップ機能が付いています。
そのため、利用中のレンタルサーバーに、バックアップ機能があるかどうかを確認しましょう。
たとえば、弊社が提供するレンタルサーバー『エックスサーバー』には、「自動バックアップ」機能が付いており、デフォルトで有効化されています。
1日1回、バックアップ専用サーバーに自動でコピーされており、「Webデータ」「MySQLデータベース」それぞれに、14日分のデータが保持される仕様です。
データの取得および復元方法は、以下のマニュアルをご覧ください。
バックアップデータは、システムにより自動的に取得されるものであり、当該データの完全性を保証するものではございませんので、予めご了承ください。
WordPressのプラグイン
WordPressの場合、プラグインでもバックアップが取れます。
おすすめのプラグインは、有効インストール数50万を超える『BackWPup』です。

- 無料でも標準機能は使える
- 「Webデータ」と「MySQLデータベース」の両方に対応
- 自動バックアップ(スケジュール調整可)に対応
- バックアップの保存先に外部ストレージを選べる
- FTP操作なしで復元も可能
『BackWPup』は、WordPressの復元に必要な「Webデータ」と「MySQLデータベース」の両方のバックアップに対応しています。
自動バックアップにも対応しているので、万が一のトラブルにも安心です。
スケジュールとして、バックアップの頻度(例:週に1回)や曜日・時刻も指定できます。
バックアップの保存数も調整でき、古いものから削除される仕様です。
そして、バックアップの保存先に『Dropbox』などの外部ストレージを選ぶこともできます。
さらに近年は、同ツールの設定画面から、簡単に復元ができるようになりました。
以前のように、FTPソフトを使う必要はありません。
詳しくはこのあと解説します。
WordPressプラグイン『BackWPup』でのバックアップ方法
ここからは、WordPressでホームページを運営している方向けに、『BackWPup』によるバックアップ方法を解説します。
プラグインのインストールから、復元方法まで解説するので、ぜひ参考にしてください。
インストール・有効化
まず、『BackWPup』を使うための準備をしましょう。
WordPressメインナビゲーションのブラグイン > プラグインを追加にアクセスしたのち、「BackWPup」を検索して、今すぐインストールをクリックします。

ボタンの表記が有効化に切り替わるので、クリックしてください。

初期設定(自動バックアップの設定)
次に、『BackWPup』の初期設定を行います。
プラグインを有効化したら、自動でBackWPup > Onborardingの画面に遷移します。
ここではバックアップ対象のデータを選定します。
「ファイル」と「データベース」にチェックが入っていることを確認して、Save & Continueをクリックしてください。

ここではバックアップを取るスケジュール(頻度、曜日、時間)を設定します。
まず、Files backup scheduled の高度な設定をクリックしてください。

以下の画面に切り替わったら、詳細なスケジュールを設定します。
おすすめは、Weekly(週に1回) かつ 営業時間外(例:日曜日の深夜2時)です。

バックアップは毎日取るほうが安心できますが、保存先のディスク容量を圧迫する要因になります。そのため、実際に運用していくなかで、保存先のディスク容量の空き具合を見ながら、スケジュールを調整してください。
また、バックアップ中はホームページの表示速度が遅くなるおそれがあるため、ユーザーが少ない曜日や時間帯を指定しましょう。
設定を保存をクリックしたら、同じようにDatabase backup scheduledのほうも設定しておきましょう。

WordPressの「投稿」機能でニュースやブログなどを毎日投稿する場合は、データベースのバックアップ頻度を「Daily」にすることを検討してもよいでしょう。
設定を終えたら、Save & Continueをクリックしてください。
バックアップデータの保存先を選定します。

「Website storage」はWordPressをインストールしているサーバー(契約中のレンタルサーバー)のことです。
一方、Cloud Storagesは外部のクラウドストレージを指します。
今回は、費用がかからない「Website storage」を選びますね。
すると、「ファイルを格納するフォルダー」と「Max backups to retain(保持するバックアップの最大数)」が表示されます。

バックアップデータがサーバーのディスク容量を圧迫する場合は、のちにこの「Max backups to retain(保持するバックアップの最大数)」を調整することになります。
保存 & 接続をテストをクリックしましょう。
続けて、Save & Continueをクリックすれば、初回の自動バックアップが開始されます。

以下の画面が出たら、閉じるをクリックしてください。

遷移した画面(設定画面)をスクロールすると、Backups Historyの欄に、さきほど実施したバックアップが表示されています。

以後このように、自動でバックアップが生成されます。
デフォルトの状態だと、バックアップデータのフォーマット(ファイル形式)が非圧縮の「TAR(.tar)」になっています。
バックアップがサーバーのディスク容量を圧迫していくことを考えると、アーカイブのフォーマットはデータの圧縮が可能な「TAR GZIP(.tar.gz)」に変更するのがおすすめです。
「Next Scheduled Backups 」にある「Files & Database」のFormatをクリックしてください。

アーカイブのフォーマットをTAR GZIP(.tar.gz)に変更して、設定を保存をクリックします。

これで次回以降、アーカイブのフォーマットがTAR GZIP(.tar.gz)に変更されます。
バックアップデータの取得(ダウンロード)
それではバックアップデータを取得してみましょう。
主に、以下の2とおりがあります。
それぞれ解説します。
自動バックアップからデータをダウンロードする
設定画面にあるBackups Historyから、対象のバックアップデータのメニュー(・・・)をクリックしたのち、ダウンロードを選びます。

ローカル(パソコン)に任意のフォルダ(例:BackWPup)を作って、そこのなかに保存すれば完了です。

手動バックアップからデータをダウンロードする
ここでは任意のタイミングでバックアップを取り、そのデータをダウンロードする方法を解説します。
設定画面の右上にある、今すぐバックアップをクリックします。

バックアップデータを圧縮する場合は、「高度な設定」にある「Jobs Settings」から、アーカイブ形式をTAR GZIP(.tar.gz)に切り替えてから、保存をクリックしてください。

「今すぐバックアップ」のウインドウが表示されるので、Startをクリックしてください。

設定画面にあるBackups Historyから、対象のバックアップデータのメニュー(・・・)をクリックしたのち、ダウンロードを選びます。

ローカル(パソコン)にある任意のフォルダ(例:BackWPup)に保存すれば完了です。

バックアップデータからの復元(アップロード)
バックアップデータからの復元は、ローカル(パソコン)にダウンロードしたファイルを、アップロードすることで可能です。
さきほど解説した「バックアップデータの取得(ダウンロード)」を参考に、あらかじめローカルにバックアップデータを保存しておきましょう。
それでは復元方法を詳しく解説します。
復元する前に、現在の状態を「手動バックアップ」して、ローカルに保存しておきましょう。復元して何か問題が発生した場合に、すぐに現在の状態に戻せるようにするためです。
手動バックアップについては、前述の「手動バックアップ(ダウンロード)」を参考にしてください。
対象のバックアップデータのメニュー(・・・)をクリックしたのち、バックアップを復元するを選びます。

Start Restorationをクリックしてください。

Select Archiveからバックアップファイルをアップロードします。

すると、復元作業が開始されるので、完了するまで待ちます。

アップロードが完了すると、「Extraction Successful」と表示されます。
ここでは、復元範囲を選定してください。
Full Restore:すべてのデータ(ファイル、データベース)を復元するときに使います。
Database Only:データベースのみを復元するときに使います。
今回はFull Restoreを選んでみます。

続けて、続行をクリックしてください。

Startをクリックすると復元が開始されます。

すると、ファイルを一つずつ読み込んでいる様子が表示されます。
「Success」が表示されれば完了です。

バックアップ作成時の状態に戻っているか確認してみましょう。
復元すると、サーバー上に「サイトタイトル.pluginlist.yyyy-mm-dd.txt」のようなテキストファイルがアップロードされています。
中身にはプラグインのバージョン情報も含まれており、万が一ファイルの中身を悪意のある第三者に覗かれてしまった場合、脆弱性を突かれやすくなるため、セキュリティ観点では削除しておくことをおすすめします。
FTPソフトやレンタルサーバーのファイルマネージャから削除しておきましょう。

『エックスサーバー』のファイルマネージャの使い方は、以下のマニュアルを参考にしてください。
(参考:エックスサーバー「ファイルマネージャ」)
ホームページのバックアップに関する注意点
ここからは、ホームページのバックアップに関する注意点を解説します。
すべてのデータをバックアップする
ホームページを完全に復元するためには、すべてのデータをバックアップする必要があります。
WordPressの場合、ホームページの骨格にあたる「Webデータ」と、コンテンツや設定内容にあたる「MySQLデータベース」という、大きく2つの種類のデータが必要です。
| 項目 | データの種類 | データの中身 |
|---|---|---|
| Webデータ | ファイル | WordPress本体、テーマ、プラグイン、画像、動画などのファイル |
| MySQL データベース | データベース | 投稿や固定ページのタイトルや本文(コンテンツ)、ユーザー情報(ログイン情報)、各種設定など |
よくある失敗として、「Webデータはバックアップしていたが、MySQLデータベースのバックアップを忘れていた」というケースがあります。
この場合、WordPressは復元されても、肝心のページ、ユーザー情報、サイト設定などがすべて消えた「からっぽ」に近い状態で復旧されてしまうため、必ず両方のデータが含まれているか確認してください。
バックアップ保存先のディスク容量に注意する
バックアップ保存先のディスク容量に注意しましょう。
とくに、『BackWPup』において、バックアップの保存先を「Website Server」にしている場合は気をつけてください。
「Website Server」はWordPressをインストールしているサーバー、つまりはホームページと同じディスクです。
サーバーのディスク容量に空きがなくなると、ホームページが表示されなくなるおそれがあります。
ディスクの使用状況は、レンタルサーバーの管理画面(サーバーパネル)から確認可能です。

例:『エックスサーバー』のサーバーパネル
なお、バックアップデータがサーバーの容量を圧迫している場合は、以下の対応が必要です。
- 不要なバックアップデータを削除する
- 自動バックアップのスケジュール設定を見直す(例:毎日から週に1回に変更)
- 自動バックアップの保持数の設定を見直す(例:15→10)
『BackWPup』の場合、対象のバックアップデータを選んで削除できます。

スケジュールや保存数など、自動バックアップの各種設定を変更する場合は、ジョブのメニューから行ってください。

予算に余裕がある場合は、バックアップの保存先に外部ストレージを選択するのも一つの手です。
定期的なバックアップとローカル保存を習慣化させる
定期的なバックアップとローカル(パソコンや外付けハードディスクなど)への保存を習慣化させましょう。
たとえば、多くのレンタルサーバーで提供されている「自動バックアップ」機能は、保存期間が14日間など限定的な場合がほとんどです。
保存期間を過ぎると、バックアップデータは自動的に古いものから順に削除されてしまいます。
たとえば、過去にホームページを改ざんされたことに気づかず、1か月後に復旧しようとした場合、サーバーに残っているバックアップデータはすべて事後のものになってしまい、元の状態に戻せなくなるリスクがあります。
なお、『BackWPup』の自動バックアップについても、設定した「保存数」を上限として、古いものから削除される仕様です。
万が一に備え、定期的にバックアップデータをダウンロードし、サーバーとは別の場所に保存しておくことが重要です。
復元する前に現状のバックアップを取る
復元する前に、現状のホームページに対するバックアップを取り、ローカルに保存しておきましょう。
復元作業は、元の状態に戻すためのものですが、意図しない不具合が発生するリスクはゼロではありません。
たとえば、古いバックアップデータから復元した結果、特定のプラグインが正常に動作しなくなり、ホームページのデザインが崩れてしまうことがあります。
このとき、復元前の最新のバックアップがあれば、すぐに元の状態に戻すことが可能です。
テスト環境でバックアップと復元のテストをしておく
テスト環境を作って、バックアップと復元のテストをしておきましょう。
万が一トラブルがあったときに、スムーズに復元できるように、経験しておくためです。
正しく復元できるか事前にテストしておくことで、バックアップの有効性を確認できます。
また、テスト環境なら、本番環境に影響を与えずにバックアップの取得と復元の練習が可能。
たとえば、弊社『エックスサーバー』の場合、「サイトコピー」機能があり、ホームページをまるごと簡単に複製できます(参考:エックスサーバー「サイトコピー」)。
独自ドメインに設置してあるオリジナルのホームページを、初期ドメイン(例:.xsrv)にコピーすれば、テスト環境の完成です。
『エックスサーバー』の自動バックアップデータの取得・復元は、ドメイン単位で指定できますが、サブディレクトリはできません。そのため、ホームページのコピー先はサブディレクトリではなく、初期ドメイン(例:.xsrv)など本番環境とは別のドメインがおすすめです。
『エックスサーバー』の「サイトコピー」機能を使うと、テスト環境には『BackWPup』の設定やバックアップデータもそのままコピーされます。
テスト環境での復元テストをするときには、誤って本番環境のバックアップデータを使わないようにしましょう。万が一、本番環境のデータを使ってしまうと、本番環境に意図しない影響を与えるおそれがあります。
バックアップは、あくまで「復旧するための手段」。
いざというときに確実に役立つよう、定期的な復元テストをおすすめします。
カワウソ
バックアップファイルをダウンロードしたあとは、中身が空になっていないかチェックしておくのもおすすめ。中身があるかどうか程度であれば、解凍しなくても分かります。
なお、バックアップファイルは圧縮したまま保存しておきましょう。
解凍した状態で保存しておくと、いつのまにか一部のファイルがなくなってしまうかもしれません。
ホームページのバックアップに関するFAQ(よくある質問)
最後に、ホームページのバックアップに関するFAQ(よくある質問)を紹介します。
- バックアップはどのくらいの頻度で取るべきですか?
- 『BackWPup』の無料プランと有料プランの違いは何ですか?
- バックアップの「3-2-1ルール」とは?
- バックアップはどのくらいの頻度で取るべきですか?
ホームページの更新頻度によって異なります。
ブログやニュースなどの記事を毎日更新するような場合は毎日、週に数回更新する場合は毎週など、コンテンツを更新するたびにバックアップを取るのが理想です。
ただし、バックアップ頻度が高ければ高いほど、保存先のディスク容量を圧迫するおそれがあるので、コンテンツの重要性からみて判断してください。
また、WordPressのメジャーアップデート、テーマやプラグインの更新前、ホームページのデザインを大きく変更する前などは、必ず手動でバックアップを取りましょう。
- 『BackWPup』の無料プランと有料プランの違いは何ですか?
無料版でも基本的な機能は揃っていますが、有料版だと拡張されます。
有料版の特徴- 追加のクラウドストレージオプション(Amazon Glacier、Google Drive、OneDrive、HiDrive)
- セキュリティ強化のための暗号化バックアップ
- Dropbox と SugarSync のカスタム API キー
- WordPressにアクセスせずに復元するためのスタンドアロン復元アプリケーション
- BackWPup を使用して新しい URL に復元することによる、サイトのシームレスな移行
- 専用チケットシステムによるプレミアムサポート
- その他
詳しくはプラグインの公式ページをご確認ください。
(参考:WordPress.org「BackWPup」)
(参考:BackWPup「BUY NOW」)
- バックアップの「3-2-1ルール」とは?
バックアップの「3-2-1ルール」とは、データ保護のための効果的な戦略を簡潔にまとめたものです。
このルールに従うことで、データの損失リスクを大幅に減らせます。
3つのバックアップコピーを所有する- オリジナルデータ: ホームページが動いているレンタルサーバー上のデータ
- 1つ目のコピー: レンタルサーバーの自動バックアップ機能で取得したデータ
- 2つ目のコピー: プラグイン(BackWPupなど)を使って取得したデータ
2つの異なるメディアに保存する- 1つ目のメディア: レンタルサーバーのディスク
- 2つ目のメディア: サーバーとは異なる物理メディア(例: パソコンのハードディスク、USBメモリ、SSDなど)
1つのコピーをオフサイト(物理的に離れた場所)に保存する- パソコンに保存したバックアップデータを、さらにクラウドストレージに保存します。これにより、パソコンが故障したり、災害に見舞われたりしても、安全な場所にデータが残ります。
まとめ
この記事では、ホームページのバックアップ方法について解説しました。
基礎知識から実際にバックアップを取って復元する方法まで解説したので、参考になったのではないでしょうか。
- ホームページのトラブルに備えて、定期的にバックアップを取ることが重要
- レンタルサーバーの自動バックアップとプラグインなど「複数で取る」と安全
- WordPressは「Webデータ」と「MySQLデータベース」の両方を取る
- ホームページと同じサーバーに保存する場合は、ディスクの空き状況に注意する
- 復元前に現状のバックアップを取ったり、事前にテストしたりすると安心
ビジネスにおいては、ホームページを安定的に運営することが大切です。
バックアップを正しく取って、トラブルが発生したときに備えましょう。
それでは、安定したホームページの運営を願っております。
以上、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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